下眼瞼下制の治療その2

下眼瞼下制という極めて専門的な難しい呼び名にもかかわらず、近年、美容外科の愛好家・ユーザーの間でこの方式はずいぶんポピュラーになってきています。下眼瞼下制という呼び名はやはり難しいと考えるドクターも多いのでしょうか、グラマラスラインなど、オリジナルの呼び名を与えていらっしゃるクリニックもよく目にします。治療内容そのものには格別の違いはありません。

もともとほとんど痛みを伴わない治療ですが、下眼瞼下制を実施しているクリニックの多くが、希望者には局所麻酔だけでなく本格的な麻酔も行っています。局所麻酔で行われる治療の場合、ユーザーさんに鏡で経過をチェックしてもらい、最大限希望に沿った仕上がりになるようにしているクリニックもあるようです。また、縫合に溶ける糸を使用しているクリニックも多く、この場合抜糸の手間も無用となります。

下眼瞼下制の治療に要するタイムはおよそ1時間ないし90分といったところでしょうか。個人差もあるでしょうが、術後は若干の腫れを伴います。ただし痛みはなく、一週間以内に腫れも引いてしまいます。セルフケアとして術後数日間、感染予防のための目薬が処方されます。1か月程度でほぼ仕上がりの状態(固定化)となります。術後、稀に鈍痛を伴う場合がありますが、これも内服薬(鎮痛剤)で簡単にコントロールされます。

下眼瞼下制の術後2週間程度はコンタクトレンズの装用をストップします。腫れが引けば通常通りコンタクトの装用も問題ありません。その他、術後の経過や副作用については、ドクターから詳細に案内指導が行われます。いずれにしても、下眼瞼下制の治療は安全で、ダウンタイムも短く、おおむね「お手軽な治療」と呼んで差支えないでしょう。個人差によっては下眼瞼下制によって逆さまつ毛などの状態になることがあり、こうした場合は若干皮膚を切除する治療が追加されることがありますが、この場合も手術痕はほとんど残りません。

下眼瞼下制の術後、稀にドライアイになったり白目が腫れたりすることがありますが、これも一時的なもので、じき解消されます。処方される目薬で症状を安定化させます。局所麻酔であれば治療中にも確認できることですが、左右で差が出るということもありません。また、何度も触れていますが基本的に皮膚表面にも眼球にも傷をつけることがありませんので手術痕の心配も無用です。